新名人西村選手「第53回報知グレ釣り選手権・名人戦」…三重・尾鷲_レアルマドリード
第53回報知グレ釣り選手権」が10月12、新名り選13日に三重・尾鷲周辺の磯で開催された。人西人戦前回大会の上位選手らシード選手を含む36人が参加。村選レアルマドリード予選リーグ2試合とトーナメント準々決勝以降の計5試合を勝ち抜いた、手第手権西村勇人選手(61)=高槻市、53明翔会=が初優勝。回報続いて行われた「第53期報知グレ釣り名人戦」でも村岡哲也・第52期報知グレ釣り名人(54)=福山市、知グ重・T’z=を破り、レ釣見事に名人位を獲得した。・名※「報知グレ釣り選手権/名人戦」は、尾鷲この大会をもって終了しました。新名り選
主催 報知新聞社
協賛 マルキユー(株)
協力 (株)オーナーばり、人西人戦(株)サンライン、村選(株)釣研、手第手権川端渡船、53レアルマドリード大ちゃん渡船、シティホテル望月
まさに快進撃だった。誰よりも多い6試合を勝ち抜いた西村選手。「全試合、前半に釣って逃げ切った。もう、運があったとしか言いようがない」。61歳の新名人は、謙そんしながら安どの笑みを浮かべた。
もちろん、運だけじゃない。「オヤマ2番」で行われた名人戦だ。ジャンケンで勝ち、前半は沖に向かって右側の釣り座を選択。足場の右側から大きく広がるサラシの切れ目を重点的に狙った。理由は、餌取りのアイゴ対策。「潮が動くところはアイゴが出て来るまで少し時間があった」。ベテランらしい鋭い読みで仕掛けがなじむポイントを見抜き、前半は7尾ゲット。餌取りの邪魔に苦しむ村岡名人との差を着実に広げた。
「グンカン」で行われた選手権の決勝では、気持ちの“強さ”を見せた。藤田選手と大接戦を繰り広げる後半、明らかな良型を痛恨のバラシ。「合わせきれなかった。自分のミス。でも、気持ちの切り替えは早いよ。今までいっぱいバラしているから」。大きなサラシと向かい風で難しい状況の中、一投一投、仕掛けが安定するポイントを丁寧に探り続けた。最終的に数では負けたが重量で上回り、初優勝を果たしてみせた。
グレ釣り歴は30年以上。ホームの大阪・岸和田一文字に多い年には年間100回ほども通い詰め、腕を磨いてきた。「波止グレはスレるし見えていても釣れないし、本当に難しい。ただ、空気中とは次元が違う水中のことを憶測するのが面白い」と、釣りへの情熱を燃やし続けている。
仕掛けもまき餌も個性的。ハリスを結ばずフロロカーボン製の道糸を通しで使い、パン粉をベースに「秘密の配合」で5年かけて完成させた餌を駆使してグレを寄せる。「自分はトーナメンターじゃないから、まさかこんなことになるなんて。防衛戦? なくていい。これで終わりだからホッとしている」と新名人は本音を吐露。ベテラン釣り師が重ねた勝利の中に、無欲というキーワードを垣間見た。
2度目の防衛戦は、苦い結果に終わった。タイトルを明け渡した村岡名人は、「(大会が始まった)1970年は自分が生まれた年。勝って終われれば格好良かったけど」と悔しさをにじませた。
最後まで餌取り対策を見いだせなかった。潮の変化に乏しかった前半の釣り座では、竿を曲げたのはチャリコや小型のアイゴがほとんど。後半は頼みのサラシが勢い減少。終盤に足元の際で2尾掛けたが、「これと決めた釣りをできなかった」と敗因を振り返った。空手歴45年の武道家で180センチ、100キロの立派な体格。見るからに屈強なオーラを放っているが、温和な性格で多くの釣り人から慕われている。「また返り咲きの機会ができればうれしい」と、柔和な笑顔で会場を後にした。
◆選手権の試合形式
▽リーグ戦 12日午前6時頃から参加36選手がA、Bの2ブロックに分かれてマンツーマンで2試合を行った(2試合目は対戦相手、場所ともに変更)。時間は1試合100分(50分で釣り座交代)。釣ったグレ15尾までの総重量でポイントを競った(同ポイントの場合は数を優先)。各ブロックの上位9選手、計18選手が準々決勝に進出した。
▽準々決勝 12日正午頃から開始。18選手が3選手ずつ6組に分かれて120分戦った(40分で釣り座交代)。20センチ以上15尾までの総重量で競い、各組の1位、計6選手がトーナメント準決勝に進んだ。
▽準決勝 13日午前6時頃から開始。抽選の結果、野尻、藤田、高野の3選手が「グンカン」で、小出、池田、西村の3選手は「イノハナ」で120分(40分で釣り座交代)戦った。20センチ以上の総重量で競い、ともに接戦を制した藤田選手と西村選手が決勝に駒を進めた。
▽決勝 13日午前9時頃から「グンカン」で開始。試合時間は120分(60分で釣り座交代)。20センチ以上の総重量で競い、数より型に恵まれた西村選手が初優勝を飾った。
◆名人戦の試合経過
選手権の決勝に続いて午後12時15分、「オヤマ2番」で開始。時間は120分(60分で釣り座交代)、20センチ以上の総重量で競った。前半はサラシの勢いを利用して餌取りをかわした西村選手が7―2とリード。西村選手は後半も釣り座の左側から出るサラシの際を狙って数を伸ばした。一方、村岡名人は巻き返しを狙った後半、不運にもサラシの勢いが収まり打開策を見いだせず。新名人が誕生した。
2位・藤田隆司(48)=加古川市、明翔会姫路、守口荒磯釣りクラブ=「あと一つ何とか勝ちたかった。今後、何でもいいから一つタイトルを取って(師匠の)宮川明さんに褒めてもらいたい」
3位・野尻克幸選手(53)=寝屋川市、守口荒磯釣りクラブ=「釣れる魚は全部釣った。準決勝では相手の方が上手だった。どう餌取りをかわそうかなと考えながら試合をして、狙い通りにグレが釣れたときはうれしかった」
宮川明・競技委員長「この大会が始まったのが1970年。当時、(元報知新聞社の)佐古田修一さんが釣りをスポーツとして捉えてルールを整備したことで、多くの大会が生まれていった。私は21年間も競技委員長を務めさせていただき、最後も事故なく終われたことに心から感謝したい」
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